急な相続で大変なことになった3のケース

相続とは「3年後」、「10年後」に起こるなどと計画性のあるものではありません。人はいつか死を迎えますが、それは不意に起こる事の方が多いのです。つまり、相続は不意に起こることです。本記事では、急な相続の例をあげて紹介します。

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急な相続で大変になった3つのケース

・まずは3つの税金があることが大切

所得税、相続税、贈与税と3つの税金があるのをご存知でしょうか?

・所得税とは、「自分で稼ぎ、その額に応じて払う税金」です。

・相続税とは、「被相続人の死亡により、受け取った相続財産の総額に対して、払う税金」。

・贈与税とは、「父から子」「祖父から孫」というように、生きているうちに財産を分け与え、その中から払う税金をいいます。

つまり、自分で稼ごうが、親から貰おうが、遺産として受け継ごうが、ある程度の金額になれば「まるまる無税」で財産を手にすることはできない仕組み、というわけです。

所得税の場合は、会社員や公務員の場合は給与天引きですし、自営業者の場合は確定申告で支払うことになっており、そのための税率や控除額も決められています。

ところが、相続税は所得税のように毎月毎年きちんとパソコン入力して印刷されるようなものではありません。

むしろ、いくらの資産があるかもわからないうちに「遺産」として家のあちこちに眠っているものを引っ張り出さないといけないわけです。

隠し金庫に預金通帳があったり、昔の株券があったり、企業からの配当を示す書類も出てきたと思えば、ゴルフ会員権や別荘の鍵までと、とにかく宝探しを遺族が行わなければならないのです。

1. 贈与税も払ったのに、相続税まで払わされた例

最近は、「自分は子々孫々に相続で迷惑をかけたくない。だから生前贈与で少しづつ財産分けをしたい。」という人が多くなっています。

国の法律でも、生前に財産を若い世代に移すことで、納税の機会を一回減らそうという税法ができました。

実は、2回税金が取られるのです。

生きているうちに祖父が子供や孫(20歳以上)に財産分けをしようと考えた場合、110万円までは無税。

ところが、それ以上は金額によって税金がかかってしまいます。そして、せっかくもらった贈与金額も、急に祖父が死去となれば贈与金と他にある遺産金もろとも相続税の対象になってしまいます。

つまり、亡くなる3年以内の生前贈与分は2回目の税金が待っています。

贈与税を支払ったのに、相続税まで払わなければならない。だから、おじいさん早く財産を分けておいてよ。そういう叫びは、天国には届かないわけです。

特に、贈与税は相続税よりも税率が重く控除額がわずか110万円だけ。ですから、6,000万円の資産を20年間、つまり毎年300万円ずつ贈与して、10%の税金を払うという方法が用いられている場合が多いです。(▶︎なぜ遺産相続は分けた方がいいのか

孫の教育資金のため、結婚資金のためなどと名目を決めて毎年孫の名義口座に現金を移せばよいのですが、これは現金だからできるのです。

株式や土地の場合はそういうわけにはいきません。株式は名義人に配当が、土地には固定資産税がかかりますから、名義人はそういったことができる人でなければならないのです。

結局、生前贈与という方法は、現金でしかうまくいかないのです。

相続問題の回避の仕方についてはこちらへ!
▶︎相続問題を回避するために知っておいて欲しい3つのこと

2. 相続税対策をして、かえって大損した例

世の中、株券や債権(社債)、あるいはFXといった投資商品をうまく操る人が増えています。

これらは、その人が安い時点(価値の低い時点)で買って、高くなった時に売るといった考えです。

もちろん、先に売ってから、買うというやり方(空売り)もありますが、株式などは毎日価値が変わることがポイントなのです。

評価額が毎日変わるということは、高い価値の時に相続した株式は、それだけ高値で取引されることを意味します。

株の場合は、相続して、相続税が払えなければ売却するなどすればその場はしのげます。

ですが、土地の場合はそううまく行かないのです。

例えば、相続する土地が1つきりで、住宅が建っている場合は土地の標準的な評価額よりも「低く」なるような優遇措置があります。

つまり、更地よりも住宅付きの方が相続税で泣く可能性は低いのです。

ところが、よくよく調べて、自宅の土地が5つも7つもある場合、賃貸マンションを建ててマンション経営しようという人がいるものです。これも、相続税を減らす(節税)対策として大変有効と言えます。

ですが、問題はマンションを建てて、土地を手放さなくて済んだのはいいが、マンション経営そのものに向かない人が相続した場合は、無駄な投資ということになります。

借主がしっかりとした人ならいいですが、家賃を滞納したり、近所とのゴミのトラブルを起こしたり、あるいは建物のメンテナンスもバカになりません。

中には、相続税を節税したは良いが、いつも空室になってしまって、借金して建てたマンションの建設費の支払いで四苦八苦してしまうことが多いのです。

相続問題の相談についてはこちら!
▶︎相続問題は誰に相談すればいいの?

3. 弁護士に相続の相談をして、財産をなくした例

中には、こんな話もあります。

高齢の夫婦二人暮しのうち、夫が死亡し、認知症の妻が一人残されました。

子供は4人いましたが、みな遠方におり、葬儀の時に数年ぶりに顔を揃えるといった形です。

そうすると、葬儀の後で遺言書を持ってきた弁護士が「財産は全て妻に与える、との遺言です。」と内容を説明します。

認知症の母も、弁護士に成年後見人を依頼していると子供たちに言い渡し、弁護士が財産管理の一切を行うことになりました。

子供たちは多くの土地を有していた父が母に残したのなら仕方がない、と考え、離れて暮らしていることも考えて、この弁護士に全てを託して母の面倒を頼みました。

ところが、その後母も亡くなり、遺産であるはずの土地家屋など一切が弁護士に「遺贈」されてしまったことが判明します。

これは相続とは違い、身内でもない人が財産を送られるという行為。もちろん、税金は発生しますが、結果的に弁護士は認知症の人から人財産を手に入れることになったわけです。

こうした出来事は表面化して「逮捕」されるケースがたまにありますが、法律のプロである弁護士が捕まるというのは、非常に少ないのが実情です。

もちろん、弁護士は悪者ではありません。ですが、法律や税金の専門家はその知識を使えば、色々なことができるということを知っておかなければなりません。

相続税のかかる財産について!
▶︎相続税がかかる財産まとめ!

あとがき

相続はいつ、どんなとき起こるかは誰もわかりません。そのために、数千万、数億以上の資産を持っている人は自分が一番管理しやすい方法を取っておくことです。

また、自分でも勉強しなければなりません。自分の身と財産は自分で守る、これが鉄則です。

投稿者:

kou

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