収入がない場合、納税義務は発生するのか

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「失業などにより収入がなくなった場合にも税金は納めなければならないのか」という疑問を皆様も一度は考えたことがあるのではないでしょうか。実はそれは税金の種類によって変わってくるのです。本記事では収入がない場合の納税義務についてわかりやすく解説していきます。

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1.所得にかかる税金は納税義務がない

税金にはいくつもの種類があり、そのうち間接税は担税者が自ら納める義務はなく、対処となるものの価格に上乗せされています。

それは

  • 消費税
  • 酒税
  • ガソリン税

などが挙げられます。

しかし所得税や住民税などの直接税は、担税者と納税義務者が同一です。

便宜上源泉徴収といった制度が採用されていますが、間接税と異なり誰がいくら納めたか税務署の側で把握しています。
そして、所得税も住民税も所得に対してかかる税金です。まず、収入から必要経費を差し引いて所得を算出します。

サラリーマンの場合は必要経費は給与所得控除という形で、収入額によって一定金額にみなすことになっています。さらに基礎控除や社会保険料控除、生命保険料控除などを差し引き、課税所得を計算し、その課税所得に税率を乗じることで税額が出ます。

こういった計算は企業に在籍しているサラリーマンの場合は、会社でやってもらえるため自分で行う必要はありません。ただし、年途中で退職した人の場合には、自ら計算して確定申告を行う必要があります。

2.収入の有無は1月から12月までの期間で見る

収入がない場合には、課税所得は必然的にゼロになります。

ゼロに税額を乗じたものはゼロにしかならないため、所得税がかからないということになります。

ただし、この場合の収入とは1月から12月までの期間に区切って見た場合の収入です。現時点で収入がなくても年の途中まで収入があった場合には、その年に収入がなかったことにはなりません。
そのため金額は小さくなりますが、所得税や住民税の納付義務を負うことになります。

もちろん1月から12月まで全く収入がなかった場合には、その年に関しては、所得税も住民税も納付義務は負いません。


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3.住民税に注意しよう

収入がなければ所得にかかる税金は納付義務がないわけですが、これはあくまで収入がなかった年の分に関してのことです。

所得税に関しては、源泉徴収という形でその年の分をその年に負担する仕組みになっています。そのため収入がない状態になってから、税金を納めなければならないという状況に陥ることはあまりありません。

しかし住民税の場合は、前年の所得にかかる分を翌年に納付する義務を負います。そのため現在の収入がなくても前年に収入があった場合には、納付義務を負うというわけです。

この住民税の後払いの仕組みにより、困ってしまう人がけっこう多く見られます。そのため、失業などにより収入がなくなる際には、住民税の支払いに充てる分をきちんと確保しておく必要があります。

4.国民健康保険税にも要注意

住民税に加えて、国民健康保険税に関しても注意が必要です。

サラリーマンの方は会社の健康保険に加入しているので、国民健康保険税に関してはあまり縁がないかも知れません。

しかし失業などにより会社の健康保険を抜けると市町村の国民健康保険に加入することになり、そうすると国民健康保険税が課せられます。国民健康保険税は平等割りと均等割、所得割から成っていて、前2者は一定額で後者は前年の所得にかかります。

そのため住民税と同様に、この支払に充てる分を確保しておく必要があるというわけです。ただ、住民税と異なり国民健康保険税に関しては、失業者に対して一定の軽減措置が講じられています。

5.資産にかかる税金は納める必要あり

税金は所得を基準として税額が決まるものばかりではありません。

所有している資産に対して固定資産税といった形で税金がかかります。自動車を持っている場合には自動車税もかかります。そして、これらの資産にかかる税金は所得の多寡や有無は関係しません。

そのため収入がなくても、資産を所有している人には平等に税金がかかることになるのです。

あとがき

収入がない場合には所得にかかる分に関して税金を納めなくて済みますが、時期的なズレにより収入がない時期に納付しなければならないことが多いです。失業などに備えて、住民税や国民健康保険税の支払に充てる金額を予め積み立てておきましょう。以上「収入がない場合納税義務は発生するのか」でした。最後までご覧頂き誠にありがとうございました。

投稿者:

housyoku

housyoku

資産運用・税金についてレポートしています。 資産運用や税金といったイメージのしづらい難解なキーワードをわかりやすく、丁寧に伝えていきますのでどうぞよろしくお願いします。