夫の税金滞納、妻に影響が及ぶ3つのケース

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税金を滞納した場合は納税義務者の財産が差し押さえられます。夫が税金を滞納しても妻は納税義務者ではないため、財産を差し押さえられることはありません。しかし財産の差押え以外で影響が出る場合があります。
本記事では夫の税金滞納による妻への影響について詳しくみていきます。

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ケース1.所得税や住民税を滞納した

所得税について

所得税や住民税は個人の所得に対してかかる税金です。
所得税は国税として税務署に納め、住民税は市町村民税と都道府県民税を合算したものを市町村役場に納めます。

いずれも会社勤めのサラリーマンであれば給与から天引きされます。

所得税は源泉徴収という形で毎月の支給額から差し引かれ、年末調整で過不足分を加減します。

住民税について

住民税は特別徴収という形で前年分を毎月の給与から少しずつ差し引かれます。そして納税義務者は勤務先の企業であるため、そこに勤めているサラリーマンが個人で滞納をしてしまうといったことはあり得ません。

しかし失業してしまった場合や、個人事業主の場合は個人で確定申告をして納める必要があり、滞納するといったこともあり得ます。

滞納するとどうなってしまうの?

滞納をすると滞納者宛に督促状が届き、それでも納めないで放置しておくと滞納処分が行われます。具体的には滞納者の財産の差押えです。

  • 銀行預金
  • 滞納者名義の不動産
  • 自動車

などが対象になります。
滞納者が既婚者である場合には、妻が自分の財産も差し押さえられるのではないかと不安に思うかも知れませんが、差押えの対象となる財産はあくまで滞納者本人が所有している財産です。

そのため妻名義の銀行口座の預金が差し押さえられることはありません。不動産や自動車などに関しても同様です。

また家財道具などはどちらの所有物かという認識はなく、共有財産として扱われる場合が多いです。しかし滞納処分においては換価価値のある財産のみ差し押さえます。既に長年使用している家財道具は換価価値がほとんどないため、実際に差押えられる例はほとんどありません。

▶︎税金から逃げ続けていると課せられる3つのペナルティ

▶︎収入がない場合、納税義務は発生するのか


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ケース2.滞納処分直前に夫の財産を妻名義に変更した

ごく稀にこんなことが…

税金の滞納処分において滞納者以外が所有する財産が差し押さえられることはありません。しかし、妻の財産が差し押さえられたという話を耳にすることもごく稀にあります。

そういった場合について見てみると、滞納処分の直前に夫の財産だったものを妻名義に変更していたという事情があるようです。不動産を譲渡したことにして妻所有に名義変更したり、夫の預金口座にあるお金を妻の預金口座に移したりといったことです。

直前にやっても無効に

差押え直前のこういった行為は無効なものとして扱われます。つまり、妻の財産が差し押さえられたわけではなく、そもそも妻に所有権が移転していなかったということになります。

形の上では妻名義になっているように見えても有効な譲渡行為として扱われなかったということです。そして夫の財産として差し押さえられたというわけです。

そういった事情がなく、滞納前から所有していた妻の財産に関して差し押さえられるということはありません。これは税金の滞納処分においてだけでなく、私人間の財産差押えに関しても同じように扱われます。

ケース3.国民健康保険税を滞納した

自営業の方は要注意!

自営業者の場合は国民健康保険に加入しています。また会社勤めをしている人でも、会社の健康保険に加入していない人の場合は自営業と同様に国民健康保険に加入することになります。

この国民健康保険に加入していると市町村から保険料として国民健康保険税が課せられますが、納税義務者は世帯主になります。そのため滞納をして財産を差押えられる場合には世帯主所有の財産が対象になります。

他にもデメリットが..

国民健康保険税の滞納の場合には、財産の差押えだけでは済みません。保険証が短い期限付きの保険証に変わり、それでも滞納を続けると保険証そのものの交付がなくなります。これは滞納をしている世帯主に対してだけでなく、同一世帯で国民健康保険に加入している者すべてに対してそういった扱いになります。

妻が会社勤めをしていて、勤務先企業の健康保険組合の健康保険や協会けんぽに加入している場合は影響ありません。しかし妻も国民健康保険に加入している場合には、夫の滞納により大きな影響を被ることになります。子供がいる場合には、子供に関しても同様です。

あとがき

夫が税金を滞納しても妻個人の財産が差し押さえられたり、納付する義務を負うことはありません。しかし生活を共にする夫の財産が差押えられるということは、妻の生活にも大きな影響を与えます。また国民健康保険税の滞納に至っては、妻や子供が適切な医療サービスを受けられなくなってしまう可能性も出て来ます。税金は滞納せず、納付が難しい場合には税務署や市町村役場にまず相談しましょう。以上「夫の税金滞納、妻に影響が及ぶ3つのケース」でした。ここまでご覧いただき誠にありがとうございました。

▶︎税金滞納!国税局が差し押さえる資産・財産一覧

投稿者:

housyoku

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資産運用・税金についてレポートしています。 資産運用や税金といったイメージのしづらい難解なキーワードをわかりやすく、丁寧に伝えていきますのでどうぞよろしくお願いします。