ユリシーズ・S・グラントが50ドル紙幣に選ばれた3つの理由

ユリシーズ・S・グラントはアメリカ合衆国の第18代大統領で現在のアメリカの50ドル紙幣の肖像として描かれている人物です。ではなぜユリシーズ・S・グラントが50ドル紙幣の肖像として選ばれたのかを解説します。

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■南北戦争における英雄だった

ユリシーズ・S・グラントは第18代アメリカ合衆国大統領として、アメリカでは広く知られた人物です。

南北戦争で戦闘に参加した将軍としては南軍のロバート・E・リー将軍と並び最も有名な将軍の一人で、アメリカ史上初の陸軍士官出身の大統領です。

南北戦争において戦術的な能力に長け、また戦略家としても最も優秀な将軍の一人です。

前半の西部戦線での攻勢、後半の東部戦線での大反攻で大きな功績を挙げ、最終的に北軍に勝利をもたらして英雄となりました。

その後、英雄として国民からの支持と人気もあり第18代アメリカ合衆国大統領になり、2期を務めます。

しかし、優れた軍事的才能に対して政治に無知であったため閣僚などの数々の汚職を見過ごす結果となりました。

そのため、大統領としての功績は歴史家からは「歴代最低の大統領」と評されるほど散々なものでした。

それでもやはりアメリカ国民から、南北戦争における功績と優れた将軍であったことは高く評価されているため、ドル紙幣の肖像として選ばれることになりました。

ベンジャミン・フランクリンが100ドル紙幣肖像画に選ばれた理由とは
▶︎ベンジャミン・フランクリンが100ドル紙幣肖像画に選ばれた3つの理由

■国民に敬愛の念を抱いてもらうために

アメリカや多くの国において、通貨というものはそれを通して国民に国家に対する敬愛の念を抱かせるものであるという意識が強いです。

そのために紙幣のデザインにはそれが大きく反映されることが多いです。

現在の日本では、紙幣におけるそのような意図は世界的に見ても薄いと言えます。

そのため多くの国では、在位中の国王や、建国の歴史にまつわる英雄的人物の絵柄を採用することが基本となっています。

アメリカ合衆国では法律によって生存している人物の肖像画を載せることは禁止されています。

つまり現大統領や近年の政治家などが肖像画として選ばれることはありません。

選ばれるのは故人に限られています。

その意味で南北戦争における英雄であるユリシーズ・S・グラントは肖像画の人物として適していたと言えるのです。

アンドリュー・ジャクソンが20ドル紙幣の肖像として選ばれた理由とは
▶︎アンドリュー・ジャクソンが20ドル紙幣の肖像として選ばれたのか


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■ドル紙幣はより少額であるほど権威的とされている

紙幣の肖像画を選ぶ際にどの人物をどの額面の紙幣の肖像にするのか、という基準はその国々によってそれぞれ異なります。

日本では、高額な紙幣ほど権威的な人であるということで、高額な紙幣により偉大と思われる人物を肖像として選びます。

逆にアメリカでは、小額の紙幣ほどより人の目に触れる機会が多いという理由から、小額の紙幣であるほど偉大とされる人物を肖像にするようにしています。

ユリシーズ・S・グラントは1ドル紙幣のジョージ・ワシントン、2ドル紙幣のトーマス・ジェファーソンなどから数えると6番目である50ドル紙幣の肖像として選ばれています。

さすがにジョージ・ワシントンなどを差し置いて上位ではないものの、その功績からして妥当な位置づけと言えます。

トーマス・ジェファーソンが2ドル紙幣肖像画に選ばれた理由とは
▶︎トーマス・ジェファーソンが2ドル紙幣肖像画に選ばれた3つの理由

あとがき

ドル紙幣の肖像の由来を紐解くと、アメリカの歴史やアメリカ国民の意識について知ることができます。

興味がある方はより深く調べてみてください。

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投稿者:

kou

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